第23回：タロットリーディング「ペンタクルの４」
今回も前回に引き続き「４」のカードです。
４は安定した、バランスの取れた数字。個人的にタロットは「中庸」を目指すものなのかな、と思っています。なので「バランス」を示すこのカードが出るのはよさげに見えそうですが……。
さて、見ていきましょう。
シャーマン版、ライダー版ともに同じ構図のカードです。
シャーマン版は３つの硬貨が描かれた棺の上に座った男性が、大切そうに硬貨を抱えています。遠くには街並みが見え、男性はちょっと憂鬱げな表情をしていますね。
ライダー版はちょっとコミカルです。男性が硬貨を抱えているのは同じですが、残りの３枚は頭の上と地面にあります。しかも踏んじゃっています。彼の表情もシニカルな感じですね。
意味としては「執着」が一番強いんでしょうか。自分の領地／物品に固執しているような状態に見えます。街並みも遠いですから、周りから取り残されているようなイメージでもあります。あるいは離れるのを自分から選択したような感じ。
安定はしていますが、この安定は「停滞」の意味合いが強いように思えます。バランスはどちらかと言えば取れているけれど…うーん、という感じですね。自分で選んだ停止、でもその根源はネガティブな理由で…といったイメージです。
いいように捉えるとすれば「人に流されない、余裕を確保している、客観性を備えている」とかでしょうか？
内側にベクトルを向けているような状態だと思うので、一概に悪いとはちょっと言いたくはないですね。こういう状態ってしょうがなくそうなる時もありますし。ただ、バランスを欠いた状態でこうなっちゃうのならば、その理由を深堀りする必要はありそうです。
心の働きとして、守り／停止に入り込むようなときって、その前に傷ついていたり疲れていたりしているのかな、と思います。全体でバランスを取るために、そういう選択をしているのかな、という考えですね。
こんな状態になると自分を責めたくもなりますし、外からかける言葉は慎重にしなきゃなあ、と思います。
