カトの占いあれこれ

占い練習中なのであれこれとメモっていきます

第40回:タロットリーディング「カップの3」

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カップの3

  カップの3は見た目にも楽しいカードです。

 シャーマン版では同じ衣装、アクセサリの女性3人がカップを掲げて楽しそうに歓談している様子に見えます。3人とも裸足なのでとてもリラックスしていそうです。舞台はきれいな噴水付きの庭(?)ですし、何の不安も感じさせない、とても明るいイメージです。

 ライダー版は白・赤・黄色のマントの人物が、同じくカップを掲げています。空は青空広く晴れ渡り、足元は沢山の緑と実り。「今」よりも「これから」の発展と楽しさを感じさせるイラストです。

 

 どちらとも、意味は「楽しい状況、不安がない気楽さ、(特定の誰かと言うよりは)第三者との交流、パーティ」といった内容でしょうか。カップなので、感情的にとても気楽でオープンな状態だと思います。

 これを悪い方に読むと「不安を捨て置けない、人の輪が上手く形成できない、気楽でいられない状況」でしょうか。感情としても、重く閉じたものになっているように感じます。

 

 「カップの3」は「カップの2」の次のカードです。この2枚は流れが分かりやすいですね。カップの2では、似た者同士(シャーマン版)、あるいは違う者同士(ライダー版)の2人の心の交流。「私」だけでなく、この世界に「あなた」が現れたシーンです。
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  カップの3ではさらに人間関係が進み、イラストには3人の「私たち」が描かれます。私個人ではなく、ここに「身内」の概念が登場していると考えてもいいかも知れません。

  似た者同士、あるいは違う者同士の「私たち」。心の交流は進み、意気投合して、同じ点を高め合い/価値観を越えて楽しめる仲にまで育っています。

 

 ……ただ、アレイスター・クロウリーは「トートの書」の「杯の3」の項(p.200)において、ギリシア神話のペルセポネーを題材に、こうも記述しています。

トートの書

トートの書

 

 「……(略)……人生において具合の良いことは、たとえ楽しかろうと、疑ってかかるべきであろう…」

 さてはて、グループにまでなった「私」とその周囲の人間関係は、このあとどうなっていくのでしょうか。