カトの占いあれこれ

占い練習中なのであれこれとメモっていきます

第31回:タロットリーディング「ペンタクルの10」

アバンの話題のネタが切れ始めています。あんまりプライベートな話もアレですし…。どうしましょう。アバンの話題で何か話して欲しいことがあれば質問箱か、twitterか、コメント欄にお願いします(他力本願寺)。 

いや、さっさと本文いけって話なのかもしれませんが……。

 

カト@ITタロット占い師 (@kattarot1) | Twitter

 匿名で聞けちゃう!kat_tarotさんの質問箱です | Peing -質問箱-

 

さて31回を始めましょう。今回はペンタクルの10、ペンタクルのカードの集大成です。

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ペンタクルの10

 それぞれの絵柄を見て見ましょう。

シャーマン版では、裕福そうな老人が子供を抱いています。孫でしょうか?傍には大きな犬、女性。背後にはお屋敷です。

ライダー版では、静かに座る老人に集まる白い2匹の犬、語り合う2人の人物、大きなアーチの絵柄になっています。こちらも、老人の装束から裕福さがうかがえます。

そしてどちらの絵柄でも、ペンタクルのマークが人物より前面に出て、すごくペンタクルを強調してきています。特にライダー版は、セフィロトの形に近づけているように見えます。

ja.wikipedia.org

 このカード、自分は「努力で得た物質的な成果」と考えています。

ペンタクルは物質的なもの、お金、スキル、そういうものです。絵柄としても裕福そうな老人(おそらく彼がこの絵柄における主人公だと思っています)がいて、家族にペットにお屋敷に……。金銭的に成功するにしろ、家族を作る/家族が増えるにしろ、そこに至るまでの努力、そして至ったその後から継続していく努力が必要だと思います。

 

あるいは元からお金持ちだったのかもしれませんね。その場合はどう読みましょうか。

 

 ところで、手元にあるこの本ではどう説明されているのでしょうか。

78枚のカードで占う、いちばんていねいなタロット

78枚のカードで占う、いちばんていねいなタロット

 

p103から抜粋します。 

「過去から未来に受け継ぐもの」「継承」「受け継いだもので繁栄し安定する」「受け継がれたものが限界を迎える」

 

テーマは「継承」のようです。周りや環境、あるいは過去の自分からの受け継ぐもの、がキーポイントのようですね。

 

自分が占いをしているのは、過去の自分と同じ轍を誰かに踏んで欲しくないという気持ちがあります。また、最近色んな勉強をしているのは、過去に無駄な時間を過ごした後悔からです。

今の自分は、少しでも昔の自分から「継承」出来ているのでしょうか。

第30回:タロットリーディング「カップの5」

第30回です。 

 5月病はよく聞きますが、実際は6~7月病なんじゃないかなあと思っています。この時期になると、新生活のわたわたも落ち着いてきて、夏休みも見えてきて…と一息つけるタイミングですよね。でも祝日は少ないですし、季節の合間ですからこの時期は落ち込みがちになる人も多いんじゃないかなあと思っています。 (というか、自分がそうです)

 

さて今回はカップの5、しょんぼりとした男性のカードです。 

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カップの5

図柄はどちらも同じです。黒いマントの男性が、倒れた杯を見て項垂れています。ですが、彼の後ろにはまだ2つの杯が残っています。しかし彼はそれに気づいているようには見えません。

前には川がありますが、少し離れたところには橋があります。橋の向こうは街でしょうか?郊外で一人ぽつんと、寂しそうに俯いて佇む男性。なかなかに哀愁漂うカードですね。

 

意味は「失望、後悔、喪失、焦燥」です。

男性の着ている黒いマントは、どことなく喪服のようにも感じます。彼の足元では、愛情を表す水が入った杯がこぼれてしまっていますね。目の前には川もあるのですが、水を汲みに行きそうな雰囲気ではなさそうです。

 この水は自分でこぼしてしまったのでしょうか。あるいは、誰かにこぼされてしまったのでしょうか。この絵柄からは知る由もありませんから、どちらの可能性も考えられます。

 

ともかく、彼のものである杯から水はこぼれてしまいました。覆水盆に返らずと申します通り、この水はもう杯に戻ることはありません。

過ぎてしまった時間、故人……世の中にはもう二度と戻らないものは確かに存在します。でも、絵柄の中の彼には、まだ2つ残った杯があります。

目の前だけを見れば「こぼれてしまった杯」しかありませんが、ちゃんと後ろを振り向けば「まだ残った杯」があります。

具体的に言ってしまえば「周りの人を見て自信を失くしてしまったけれど、頑張った分、自分にスキルはしっかりついている。でも他人の芝は青い……」といったところでしょうか。(すっごく自分に響く…)

これが出たときは、まずは完全に全てを失ったわけじゃないということを認識しましょう。そして、自分の財産をしっかりと確認する必要がありそうです。

 

 

 

ちなみに「アフター・タロット」でのカップの5は、黒服の男性は河を流れていく男性を見ずに、自分を掻き抱いています。目の前のことに気を払えないくらいに、自分の内面に目が向いているんでしょうか。 

After Tarot

After Tarot

 

 

ちなみに「ビフォー・タロット」というデッキもあります。

通常のライダー版と合わせて、3デッキで占ってみたいですね。 

 

第29回:タロットリーディング「皇帝」

めっきり梅雨で毎日湿気が酷いですね。

部屋にいるときは、だいたいエアコンでドライをかけているのですが、点けていると寒い/消すと暑いで困っています。濡れて帰ってくることも多いので、体調を崩さないように気をつけましょう。

 

さてさて第29回です。今回はエンペラー、皇帝のカードです。

 

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皇帝

それぞれの絵柄を見ていきましょう。

シャーマン版は紫の衣装と赤いマントを着た髭面の男性が、王座に座っているカードです。紫は高貴な色ですし、王冠と錫杖も合わせて高位の人間であることは明白です。背景は荒野でしょうか?どこか浮世離れというか、世俗から切り離されているように感じます。(あるいは、戦の最前線でしょうか?それにしては軽装すぎるような。王座の横には盾のようなものもありますが。)

ライダー版では赤が基調の衣装を着ています。また、衣装の端からは甲冑が見えますね。将軍とか大将とか、それに当たるような存在なのでしょう。それらの衣装や色調、今にも王座から立ち上がりそうな足元からも、シャーマン版に比べて攻撃的なキャラクターに感じます。

 

前回の教皇(法王)が精神面での長者とするなら、皇帝は現実的な長者を指しているのでしょう。

kato-tarot.hatenablog.com

本などにも載っていますが、意味は「責任」でしょうか。

皇帝は君主、国を統べる者。「強大な力」と、それに伴う「責任」を持っています。それらを抱えて生き、自分の指示で国のすべてが動く……。そんな力と責任は一般人には荷が重すぎるでしょう。でも彼はそれを実行できるだけの力があります。厳しい目つき、蓄えられた髭からも、彼自身のポテンシャルというか、マンパワーのようなものが透けて見える気がします。

 

この力が良く発揮されれば、国は発展していくのでしょう。社会的に高位の者がしっかりと自分の仕事を果たしていく、そういった姿勢を外に見せることができれば、自然に下の人間も付いてくるのではないでしょうか。ポジティブに歯車が回り出すようなイメージが湧きます。

もし悪く発揮されてしまえば、衰退してしまいます。無責任、あるいはワンマンがすぎてしまえば、臣下や民衆の言葉も届かず、国はまるで箱庭ゲームです。圧政に重税……そんな言葉がよぎります。

 

「責任」という語は個人的にふんわりしすぎているので、なんとか分解したいところです。たとえば「自分のタスクを全うする」「有言実行」だとか。

ともあれ、このカードに籠った力はとても大きなものだと感じます。スプレッドにおいて自分に出るか他人に出るかでパワーバランスがはっきりしそうですね。あるいは背負うものの重圧に耐えかねているだとか。

大きな力は使いよう。また、自分の力に気が付かないと使うことすらできません。慎重さと大胆さを併せ持ったカードなのかなあと感じています。

第28回:タロットリーディング「教皇(法王)」

 

第28回は教皇、法王です。

自分は特定の宗教に属していませんし、教会に行ったこともありません。かろうじて「ローマ法王」の存在を知っているくらいです。

宗教における偉い人、というくらいのイメージで大丈夫なんでしょうか?

さて、両版を見比べてみましょう。

 

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教皇

シャーマン版は一人の髭を蓄えた老人が本を読んでいるシーンです。左手は天を指し、右手は本を抑えています。なんだか「アテナイの学堂」みたいですね。

art.pro.tok2.com

佇んでいる場所は荒野、周りに人はいません。一人でこんなところで本を読んで、挙句に片手を挙げて何やってるんでしょうか…。

ライダー版は精悍な顔つきの男性が高座に座っているカードです。手前には修道士と思われる男性が2名います。錫杖を片手に、手を挙げて、なにやら命を下しているシーンのように思えます。

 

カードとしては「精神的に高位にある男性」を示していると思います。

このカードはわりかし苦手(あまり引く機会がないのです……)な部類なので、本を引いて見ましょう。以下は「鏡リュウジの実践タロット・リーディング」からの引用です。

・伝統的に『皇帝』はこの世の世俗の権力を支配する人物だ。対して『教皇』は、精神世界を支配する存在であり……

・…『教皇』は公共性を持った精神的価値を示す……

 

そう考えると、シャーマン版は精神面を特に強調しているのでしょうか。本を読んで自己研鑽、瞑想に励んでいるようなイラストです。「高尚さ、徳、人格者」といったキーワードが浮かびます。どことなく優しそうなおじさんだなあ、というようなイメージもありますか。

一方、ライダー版のほうはどちらかと言うと「厳格さ、冷静さ、教え」などでしょうか。比べてこちらの方が威厳がある分冷たい感じがします。

 

人に教えを授けるほど、自分・他人の精神世界を熟知した人。あるいはそこにたどり着くまでの研鑽、という意味もありそうです。

逆側ですと、威厳がある分の冷たい印象、熟知した分を高い理性を持たねば悪用できてしまうという可能性、でしょうか。

 

実践でなかなか出ない分、広がりが自分にまだ足りないカードです。正直、もっと出てきて欲しい(いや、それはデッキ側の都合になるんでしょうね……)。

大アルカナは全体的に、もっと経験を積みたいなあと思っています。

第27回:タロットリーディング「ワンドのナイト」

タロットリーディング第27回です。あと約50回分…1/3くらいまできましたね。1記事だいたい1,000字前後、考えながら書いているので時間はまちまちですが、なかなか時間がかかりそうです。始めたからにはちゃんと終わらせないとですね。

 

今回紹介するのはワンドのナイト、とっても勢いのあるカードです。

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ワンドのナイト

今回のカードはどちらも同じようなイラストですね。荒野を走る騎士。

シャーマン版は思考の左手に、ライダー版は行動の右手に棒を持っています。シャーマン版の方が全体的に赤・黄色の色づかいで情熱さと、活発さが強調されているように見えます。ライダー版は広い青空に黄色の装束と、比べて全体的に爽やかな印象が強いですね。

シャーマン版は笑顔で棒を掲げているので、勝利の後のシーンなんでしょうか?ライダー版はこれから戦いに赴くような緊張感を少し感じます。

 

意味としては「勢い、前進、実際に行動に移す力」と見ます。あるいは悪い方向だと「猪突猛進がすぎる、目標しか見えていない、(逆に)目標も見えず突っ走っている」とかでもいいのではと思います。

何もない荒野を走っていますから、目的地に着かないと彼も馬も一息入れるのも大変そうです。がんがん走らせていて、ペースとか大丈夫なんでしょうか…。という心配をよそに、ワンドの騎士はこれからもどんどんと進んでいくことでしょう。

 

ワンドもナイトも「火」の属性ですので、ワンドのちからを最も使いこなせるカードなんだと思います。火が象徴する情熱のエネルギーと、ナイトの持つ行動力とが上手く重なれば「うおーっ!やるぞーっ!」という風に、バリバリとやりたいことに向かっていけるのではないでしょうか。

逆に上述でもあるように、目標に焦点しすぎていると周りが見えなくなってしまいます。独走状態ですね。周りが疲れて誰もついてこないのに、自分だけどんどん進んでいってしまう…ということもありそうです。そうなると、勝利の余韻もこれからの戦いも、なかなか上手くいかなさそうですね。

 

最近、自分はワンドが良く出る気がします。実際、いろんなことを始めているので意欲は高い状態ですが、今は1人だから完全に自分のペースで出来ているんですよね。これが例えばチームだったりグループだと、上手く周りと気持ちを合わせないと回っていきません。一人の時のこういった勢いのある前進の経験は大事ですが、複数人でのときは、また考えながら調整しないといけませんね。

 

第26回:タロットリーディング「ソードの10」

皆さまお疲れ様です。タロットリーディングの投稿です。

 

今回のカードは見た目の絵面が結構衝撃的です。直接的な表現の分、死神とかよりもインパクトが強いかもしれません。

「ソードの10」は剣が刺さった、倒れた男性のカードです。

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ソードの10

どちらのカードも、平原に男性が倒れています。その背には県が10本刺さり、致命的な痛々しさがあります。背景は凪いだ海、明けてゆく暗闇。もうすぐ朝がやってくるところなのでしょう。

シャーマン版は刺さった剣が、まるで日の出の光のように放射状に並んでいます。色使いも柔らかで、空が白んでいますね。

ライダー版はより凄惨な刺さり方をしています。シャーマン版は胴体に刺さっているのに対し、体の各部にくまなく刺さっています。(1本は頭に……?)

 

意味は「終了、完了、死による再生」あるいはそのまま絵柄からとって「ギブアップ、ドクターストップ、もう動けない」かと思います。

ソードの3のようにザクザク剣が刺さっていますので、肉体的に瀕死レベルにダメージを負っているでしょう。朝焼けが来ているので次の展開への希望はありそうですが、本人はそれどころじゃなさそうです。

再生は期待できるんでしょうが、ダメージがやっぱり気になりますね…。ちなみにトートでは「Ruin(破滅)」のカードです。剣が折れちゃってる絵です。痛みを伴う終了や停止、中止、ただ次はまだあるよ、ってところでしょうか?

 

本来ならこんなことになるまでに止まるのが正解なのでしょうが、今の世の中、そんなこと言ってられない人も多いでしょう…。あとは、始めた手前辞められない、血を流しながら走っている赤字プロジェクトとか…。

止まるのも走り出すのも走り続けるのも、勇気やエネルギーが必要ですから、どこかで上手く休まないといけませんね。「休まなきゃ…」っていうのもまた負担になっちゃいますが…。

 

直接的な「死」とは違いますが、かなり前に「死に至る病」を買いました。ぽつぽつ読んでいたんですが、なにやら難しくてやめてしまいました…。キリスト教的な考えをしっかり身に着けてからじゃないとだめでしょうか…。

 

死に至る病 (岩波文庫)

死に至る病 (岩波文庫)

 

 読もうと思った理由は、とあるゲームに出てくる次の一節が魅力的だったから、という単純な理由なのですが。

https://smacdata.wordpress.com/

創造の秘密

そして砂時計が、時間の世界の砂時計が終わりをつげ、世俗の生活の音がしなくなって、落ち着きのない無益な活動に終止符が打たれ、まわりのすべてのものが永遠の中にあるかのように静止した時、永遠があなたに、そして幾百万の人間の一人ひとりに尋ねることはただ一つ、あなたが絶望のうちに生きてきたか否かである。

セーレン・キルケゴール,
死に至る病”, データリンク

 
 

第25回:タロットリーディング「月」

タロットリーディングの第25回は「月」のカードです。

月といえば以前、鏡リュウジ先生の「ルネーション占星術」の講座を受けたことがあるのですが、とても楽しかったです。内容は7割が童話についてのお話でしたが、改めて人と空の関係が知れました。

 

鏡リュウジのルネーション占星術 (鏡リュウジの占い入門4)

鏡リュウジのルネーション占星術 (鏡リュウジの占い入門4)

 

 

夜を照らし、満ちては欠ける月。ミステリアスな存在ですよね。いままでは満月とか、月食くらいしか注目していませんでしたが、最近はよく気にするようになりました。

さて、カードを見て見ましょう。

 

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両版ともに、絵柄はほぼ同じです。

空に浮かぶ満月/三日月、それに吼える2頭の狼、背景の山脈とそれに続く道、手前には湖と這い出てくる蟹。

ライダー版の方は月からの光線と降り注ぐ光、と「光」が印象的ですね。一方シャーマン版の方は「朧気さ」が強調されているように見えます。水面に映る月や全体の雰囲気的に。月の顔もげっそりしていますし。

 

意味としては「不安」が有名でしょうか。あるいは月の満ち欠けに対応して「変化」と言ってもいいかもしれませんし、変化していく状況に対する不安でもいいのかもしれません。続いていく道も、知らない遠い山脈に続いていますし、月明かりだけを頼りに歩いていかなければならないでしょう。そうなったときは自分の身一つで対処しなければなりません。自信がある人はそう多くないでしょう…。

昔は暗くなる時間を「逢魔が時」と言っていたみたいですし、暗さは人の不安を掻き立てるのでしょう。もちろん自分も暗いのは苦手です。

 

このカードは大アルカナですので、特に大きな不安や恐怖などを象徴しているんだと思います。ただこのカードは自分は少し考えさせられます。

なんとなれば、このカードだけでは、この月は昇っていくのか暮れていくのか、欠けていくのか満ちていくのか、わからないからです。

昇っていくならばこれから夜になり、暮れていくなら朝が来る。欠けていくなら夜はさらに暗さを増し、満ちていくなら夜でも明るい。

前後のカードや相談内容が特に重要になってくるカードなのかなあと思います。