カトの占いあれこれ

占い練習中なのであれこれとメモっていきます

第37回:タロットリーディング「女教皇」

f:id:kato_tarot:20200602170135j:plain

教皇

  「女教皇」は「魔術師」の次のカード、数字では「2」番目のカードです。

 カードを見ていきましょう。両版とも白と黒の柱に幕が掛けられていて、その前にドレスを着た女性が座っています。また、月の意匠も共通しています。

 幕に描かれているのは果物のザクロで、女性そのものを表しているようです。

 

 シャーマン版では、白いドレスの女性が手に百合?を持っています「白」も「百合」も純粋無垢さを表しているようです。

 一方ライダー版は、全体的に青が基調です。爽やかさや冷静さを感じます。また、ライダー版の女教皇は手に「TORA(トーラー)」と書かれた巻物(これは「宇宙の真理というものは、人間には容易に理解できない」という意味のようです)を持っています。

 

 「女教皇」という文字面から、他のカード(女帝、皇帝、教皇)と対比して「精神的に高位にある女性性」的な性格があります。

 また、柱と、柱に掛かった幕(ベール)から、教皇の「人に教えを授ける(という性格)」に反して「他者には明かさない部分/それを守る門番」といった印象を受けます。
kato-tarot.hatenablog.com

 

 そのため、このカードからは「秘密、隠し事、理解できない面、理論でなく直感の領域」といった読み方ができそうです。また月の意匠からは「安心・安寧を求めるような心のありよう」も感じられます。

 悪い影響として現れるのならば「秘密主義がすぎる、悪い意図/罪悪感の伴う隠し事、理解できない事柄(への強い当たりや攻撃性)、直感や感覚の軽視、安心感の欠如」といった読み方ができると思います。

 

 タロットでは古い意味での「男性性」や「女性性」の意匠が登場します。

 少しジェンダー的な話になり、完全な持論なのですが、性別というものは<<少なくとも>>、「物理的な肉体:生物学的に男性/生物学的に女性/どちらも」×「精神のあり方:男性であるという感覚/女性という感覚/どちらでもない/どちらでもある」×「性的指向:男性/女性/どちらもあり/なし」の3×4×4=48通り……。考慮できていない部分や知識不足な部分も含めると、もっともっとある…少なくとも100種類はあるんじゃないかと思っています。

 

 タロットにおける男性性、女性性やキング/クイーンといった要素も、無理に「男女二元論」に当てはめない方が読みやすいです。

 人にはそれぞれの性格がありますし、あくまで「古くはこう解説されていた……」ととるのが、現代では自然になってくるのでしょう。